IPO支援情報

第3回 IPOコンサルの種類と特徴は?

アウトソースをするにあたり、どのIPOコンサルに依頼するかの選択は大変重要です。まず、どんな種類のIPOコンサルがあり、それぞれどんな特徴で、何をしてくれるのかを理解しましょう。
IPOコンサルは、大きく2つに分けることができます。

1 証券会社系コンサル会社

証券会社系のコンサル会社は、申請書類や回答書の作成などの証券会社あるいは取引所の審査対応を得意としています。
具体的には、証券会社や取引所の審査実務を熟知しているため、彼らが求めるものを効率的に作成・提供することができます。また、主幹事証券の対応が適切かどうかを判断するセカンドオピニオン的な役割も期待できます。

2 会計士系コンサル会社

監査法人出身の会計士系のコンサル会社は、内部統制や決算開示体制の整備などを得意としています。
監査の対象となる財務諸表等の作成に際しては、最新の会計基準を適用し、会計処理を適正に実施する必要があります。監査法人の指導・助言を受けて、実施することになりますが、監査法人は、指導・助言を超えて、監査法人自身が財務書類の作成業務を行うことや社内管理体制の構築方法を決定することはできません。作成者である会社と、監査法人の間を埋める役割がコンサルに期待されています。

会計士系コンサル会社の中にも、「作業を負担する会社」と「自律化を支援する会社」があります。
前者は、自社の手足となって作業を手伝うので、社内で適切な指示ができるケースに向いています。後者は、内部統制などの管理体制の仕組みを構築し、自社で自律運用できるようにサポートをするので、適切な指示やノウハウが欲しいというケースに向いています。

IPOコンサルを選ぶ際には、自社がどのような支援を必要としているのか、自社に何が足りないのかによって、上手く組み合わせたり、使い分けることが必要になります。自社の苦手分野を補充するために活用するという視点で検討すると良いかもしれません。

上手にIPOコンサルを活用できれば、IPO準備が加速し、実現に近づくでしょう。

IPOにおいて、タイミングは非常に重要です。業績は好調なのに、IPO準備が滞ってタイミングを逃してしまったということがないようにしたいですね。

次回は、IPOコンサルを選ぶ際のポイントについてもう少し詳しくご説明します。

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